JR亀川駅前の幹線道路から一つ海側に入った生活道路沿いに、浜田温泉があります。純和風の建物ですが、実は平成14年にできたばかりだそうです。このあたり、古い民家が多く、駅前とは思えないほどひなびた雰囲気が漂っています。浜田温泉はバリアフリーに配慮した温泉で、道路・駐車場から番台、脱衣所、浴場まで段差なしで行ける構造になっており、車椅子の方でも安心して入浴できます(特に脱衣所と浴場の段差がないというのが斬新)。
食塩泉で無色透明だと思っていたのですが、入ってみるとやや白いお湯でした。広い浴場に、入浴客は私の他に3人ほどいましたが、皆さん遠方から来たようで、お互いに会話はなし(共同湯でも、市営温泉は比較的有名なためか、遠方からの客が多く、コミュニケーションが少なくなるようです)。浴場の広さと会話の多さはほぼ反比例するようです。
浜田温泉の向かいには、これまた純和風の浜田温泉資料館が。資料館の脇には石碑があり、「平成十七年 寄付者 森田ミサ子」とあります。旧浜田温泉を復元して浜田温泉資料館を建設する際、亡き夫の遺志を引き継ぎ、なんと6500万円を別府市に寄付したのだそうです。石碑にはご主人の顔写真もありました。さまざまな人の思いが、別府の温泉、温泉情緒を守っているのだな… と感じつつ、浜田温泉を後にしたのでした。
||別府八湯
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