新別府の保養所街を抜け、扇山を左手に見ながら、滝のように流れる春木川を渡ります。別府は町全体が傾斜しているため、川の流れも細く急なのです。道の先に鉄輪の湯けむりとホテル街が見えてきました。温泉街へ入る前に、北中(「きたじゅう」と読みます)の地域住民に愛される温泉、砂原温泉に入ります。
2007.9.15 10:05 (別府八湯温泉道 20湯目)砂原温泉に到着
鉄輪の温泉街に程近い砂原温泉。温泉街とは違い、大型スーパーや住居が多く、また別府では少なくなった田園風景も広がり、生活感が溢れています。訪れたのは土曜の朝だったのですが、入浴客が多い多い!! 5、6人はいたでしょうか。おそらく顔なじみどうしと思われる地域住民のおしゃべりが高らかに聞こえる中、ガラス戸を開けて浴場に入ります。
別府の共同浴場は、市営温泉を除けば、5~6人も入れば満杯になってしまう所も多いのですが、砂原温泉は浴槽も浴場も長方形のシンプルな造りになっており、広く感じました。壁が白く、採光も申し分なく、お湯のクリアさとあいまって、キレイな感じがします。
10:10 入湯
ああ、お湯が実に透き通っています。しかも、熱くもぬるくもない適温(住民の方にとっては、少しぬるいよう)。共同温泉で、しかも市営ではないのですが、旅館やホテルのお風呂に近いクオリティです。…この温泉いいな。今度実家に帰ったら、また行こうかな。べた褒めしたくなります。温泉好きの方、マニアの方や観光客には物足りないと思われますが、毎日入るのなら、こういう温泉がいいですね。
地域住民の話の輪に最初は入れなかったのですが、やがて、気さくな50代くらいの男性とおしゃべり。 「あんた学生さん?」 「いえ、社会人です。別府出身なんですけど、東京で働いています」 そういえば、別府で湯めぐりをしていて、よく学生に間違えられます。 「仕事のほうで学歴って役に立ちますかえ?」 「あまり関係ないですね、仕事できるかできないかが重要なんで、学歴はあってもなくても変わらないですね」 「そうでしょうねぇ」 こういう人情味が仕事では意外と大切なんですよ、と心の中でつぶやきつつ、温泉を後にしました。
10:22 砂原温泉を出発
九州横断道路を渡り、いよいよ別府で人気の高い「ひょうたん温泉」に入ります。
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||別府八湯
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