「湯けむりの里 東屋」は、鉄輪温泉の中心街から県道を少し北に進んだ、湯けむりを一望できる高台にある温泉旅館です。ちょうど、私が湯けむりをよく撮影する地点をさらに見下ろすロケーションなんです。眺望に期待が高まります。
旅館というより別荘を想わせる入口をくぐり、フロントに日帰り入浴である旨を伝えると、3Fの展望露天風呂を案内されました。脱衣所にロッカーがないため、貴重品はフロントに預けておくのがおすすめです。
露天風呂からは鉄輪の温泉街を一望。内湯からも、ガラス越しに同じ風景が広がります。昼下がりで宿泊客がいない時間帯だったため、浴場には私ひとり。目の前に広がる湯けむり、いや別府の風景全体が、私の庭であるかのような錯覚を覚え、なんとも贅沢です。
湯上がりに、2Fの休憩所へ。ここからも鉄輪を一望できます。時が過ぎるのを忘れ、はかなく消えていく湯けむりを眺めているうちに、気づけば夕方。徐々に宿泊客が増えてきました。このお客さんは地獄めぐりに行くのか、はたまた湯めぐりか...などと、それぞれの旅路に想いを馳せるのも面白いものです。ゆっくりと時間が流れる癒しの空間を、心ゆくまで味わったのでした。
||別府八湯
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