堀田温泉は、その素朴さから若い女性の人気が高いようです。そう言えば10年くらい前、この辺りの幹線道路を歩いていると、福岡ナンバーの赤い車に乗った若い女性から、 「すみません、夢幻の里ってどこですか?」 と聞かれた記憶があります。
秘湯の雰囲気が売りの夢幻の里。道しるべもなく、車で、離合すらできない細い農道に入ります。途中からは林道となり、朝見川の渓流沿いの、舗装されていない細い道を500mほど進みます。やがて、夢幻の里に到着。山口、岡山… 県外ナンバーの車が数台、停まっていました。
建物の中は、山間の旅館というか民宿といった雰囲気。夢幻の里の方から、シャンプーや石鹸を持ち込まないように注意を受けて、温泉へと向かいます。それもそのはず、この辺りは夏になるとホタルが飛び交う姿が見られるほどの清流。そんな美しい自然を破壊するわけにはいきません。
建物を出て、白い橋を渡ると、露天風呂(男湯)にたどり着きました。もはやここは、山の一部です。
白く、硫黄の香りがほのかに漂う露天風呂に入ります。ああ、目の前には山の青々とした緑、しかも雨上がりで濡れていてつややかに輝いています。源泉を少しだけ飲んでみたところ、さわさわとした感触でした。山の中であり、虫が多いのですが、この素朴な雰囲気、大自然との一体感、他ではなかなか味わえません。
山口県から来たという50代くらいの観光客と少し話しました。 「どこでこの温泉を知りました?」 「駅の近くの観光案内所で、どこかこう、素朴な温泉ないですか、と聞いたら、ここを薦められたもので」 夢幻の里、秘湯でありながら、今ではその知名度が別府でも指折りとなっているようです。
★追記(リニューアル後:2019/1/3) 以前の入湯記から11年ちょっと。「立ち寄り湯 夢幻の里春夏秋冬」としてリニューアルオープンした温泉に行ってきました。 温泉までの道路や、受付の建物がすっかり新しくなっていました。公式サイトを見た感じですと、以前の男湯の露天風呂は女湯になっているようです。新しい男湯は広々としており、先客が7~8人いてにぎやかでしたが狭さを感じさせませんでした。駐車場で遠方のナンバーを見ると、やはりうれしくなりますね。
||近くの温泉
立ち寄り湯 夢幻の里春夏秋冬 (堀田温泉) ※入浴不可 | 100m | 地図 | 堀田温泉 (堀田温泉) | 400m | 地図 | 白糸の滝温泉 (堀田温泉) | 500m | 地図 |
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